大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和29(し)64 決定

主 文

本件特別抗告を棄却する。

理 由

申立人の特別抗告理由は、別紙記載のとおりである。

憲法三七条二項は、被告人又は弁護人からした申請にもとずきすべての証人を喚

問しその不必要と思われる証人までをも悉く尋問しなければならないという訳では

なく、当該裁判所に実験則に反しない限りにおいてその裁量にまかされている事柄

であることは、当裁判所屡次の判例とするところであり(昭和二三年(れ)二三〇

号同年七月二九日大法廷判決参照)、所論証人の尋問及び記録の取寄申請は、第一

審公判において、被告人の弁護人が、被告人のために申請した各証人及び行政訴訟

の判決正本写等の証拠調が施行された後の弁論終結前になされたものであり、しか

も、所論の事実についての唯一の証拠でないことは、記録上明らかである。されば、

原決定の判断は正当であるから、違憲を主張する本件抗告理由は、その前提を欠く

ものであつて採用することができない。

よつて刑訴四三四条、四二六条一項により裁判官全員一致の意見で主文のとおり

決定する。

昭和二九年一二月二八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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